何を隠そう学生時代は宝塚歌劇に夢中でした。
その宝塚のお芝居といえば柴田侑宏先生。
彼の描く何度も再演されている名作の一つが、スペインを舞台にした「哀しみのコルドバ」です。
今回は初演である峰さを理、南風まい、湖条れいか主演、1985年星組版について語りたいと思います。
タカラヅカスカーステージで何度も放映されていますね。
マタドールであるエリオ(峰さを理)はその実力で名声をほしいままにしていました。
美しいアンフェリータ(南風まい)との婚約も済ませ、順風満帆な日々を送っていたエリオ。
しかしあるときパーティで、少年時代に生き別れた恋人であるエバ(湖条れいか)と再会してしまいます。
お互い愛し合ったまま離れ離れになった二人はすぐに再び惹かれあってしまいました。
そんなことも知らず、無邪気にエリオを愛するアンフェリータ。
そして占い師の不吉な予言。
エリオが下す決断、そして運命とは……。
この舞台の凄いところは、とにかくだれるところがひとつもないこと。
印象的な音楽、華やかな衣装、真摯な台詞が次々と展開され、観客を飽きさせません。
楽曲には寺田瀧雄さんも参加されており、よくないわけがありません。
そして魅力的な登場人物たち。
特にアンフェリータは恋にまっすぐなだけでなく、美しさ、優しさ、賢さ、そして強さすべてを兼ね備えた女性で、
不穏な物語のなかでもつい応援してしまいます。
絶対幸せになってほしい!こんな娘こそ幸せになるべきだ!と何度思ったことか。
そして最後には衝撃の結末。
何度も再演されているので、また出会うチャンスがあると思います。
そのときはお見逃しなく!
敬称略