最近読んで印象的だった小説がこちら、
「青に沈む君に この光を」。
スターツ出版です。
こちらは汐見夏衛さん、春田陽菜さん、夏代灯さん、夜瀬ちるさんによる青春アンソロジーです。
短編集なので気軽に読めるかなと思い購入したのですが、
どの作品も青春の暗さ、繊細さや小さなまぶしさが描かれていて、
とても素敵な読了感に包まれました。
特に好きだったのは、春田さんによる「泡沫の日々を紡いで」。
「第1回きみの物語が、誰かを変える。小説大賞」にて
短編特別賞を受賞された方の作品です。
家庭の影響で鬱屈した日々を送る主人公の明日花が、
明るい不登校のクラスメイトである桑島との交流を通して
段々と変化にさらされていく物語。
思春期にこんな青春に憧れていたな、と思い出させてくれ、
また瑞々しい気持ちで追体験させてくれます。
流石10代の作者。
きっと今しか書けないであろう空気感が、特別な作品になるのだろうと思いました。
また夜瀬さん、夏代さんも10代の作家さんということで、
やはり瑞々しい物語を描いていらっしゃいます。
汐見さんは流石人気作家、一気に読んでしまう素敵な青春物語でした。
10代の読者だけでなく、あのころの気持ちに浸ってみたい大人にもおすすめです。
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